ちょっと立ち話 | ある日の投稿記事より |

”最後の参観日”と題名がついた投稿文でした。
こんな心配りのある母親になろう!と心に決めた文章です。
もうずいぶん昔になります。以下 原文のまま紹介します。

先日、長男の幼稚園最後の参観日があった。
私はふだんと同じ気持ちで行ったのだが、
他のお母さん方はカメラや、ビデオカメラを用意しておられ、
中にはおじいちゃんもおばあちゃんもいっしょにいらしていた。
「ああ、今日は特別は日なんだ」と改めて実感した。
年長組全員でいろんな歌を歌ってくれた。先生が
「お母さんの見えるところで歌おうね」とおっしゃったが、
私は下の子がいるので後の方にいたし、長男も私が見えるところまで出て来ない。
他の園児さん達を見て
「みんな元気だなあ」と感心していると、先生がうちの子を
わたしの真正面につれてきてくださった。
その顔を見た途端、涙が込み上げてきて、
恥ずかしいのに止まらなくなった。
立っていられなくなり、下の子をあやす格好をしながら座り込んでしまった。
私はもうすこしこの幼稚園の暖かい庇護のもとで過ごさせてやりたいと強く思った。
しかし、時は止まってはくれない。
子供も成長していく。卒業式は親にとっても巣立ちの時なんだろうと思う。
3年間の園での出来事を子供は忘れてしまうかもしれない。
しかし、私はこの子の苦労している顔や頑張った顔が、写真のように
焼き付いている。淡々と歌っていた顔もまた忘れることはないだろう。