ちょっと立ち話 | 情熱をためる | 2001/10

中学校行事2学期の大イベント”運動会・文化祭”が終わった。
娘は生徒会の執行部の一人として、デコ制作、応援合戦、衣装などなど、
いろいろな準備に深く携わってきたので、その想いはひとしおだったようだ。
ファイナルレース(運動会最終競技)が終わって涙がでたらしい。
「6チーム中5位。くやしくて私、不覚にも泣いてしまった。」って照れながら話していた。
「**ちゃん泣かんで!」って言って、回りにいた友人たちが一緒に泣いたようだ。
負けたくやしさだけの涙じゃなかったのは、私は充分承知してる。『一生懸命やってたものね。』
同級生の態度にえらく腹を立てて目を三角にしていたり、下級生の協力振りに感動したり、
基本計画から最終日の今日まで神経を尖らせていた。中3でいろいろな責任も感じていたのだろう。
「今日は塾、休むから」 「もう、立っていられないくらい疲れた。」
しばらくTVを見ていたが、気がつくと体操服を着たまま討ち死にしたみたいに、ごろんと寝ていた。
いつもの屁理屈をたれるいまいましい姿は無くて、すごく純粋で、
うちの猫2匹が添い寝するように、一緒に並んで寝ているのを見て、笑ってしまった。
こんなふうにして、生きる情熱をためるんだなあ。そう思った。

熱エネルギーがすべて仕事エネルギーに変換されるわけではない。
エンタルピー、エントロピーの定義だったかな。

しばらくして声をかけた。
『**ちゃん、焼きいもできたけれど、食べる?』
「食べる〜〜〜〜」
芳ばしい匂いも手伝って、むくっと起きてきた。
『1時間もかけてゆっくり焼いたから甘いよ』
二人で食べたら、ほんと甘くて美味しかった。