ちょっと立ち話 | 捕らぬタヌキの・・ | 2001/7

数ヶ月前、あるお茶屋さんの新俳句の募集があって、懸賞金目当てに応募した。
特別賞、賞金は50万円。これはすごいボーナスですよ。
7月7日、入賞者発表。私は虫眼鏡を持ち出して、新聞紙上をくまなく調べた。

ひとり6句まで、という応募規定、一息に作った
厚顔無恥と言われてもしかたがないが、自画自賛の悪癖がある私は、
「この句のうち、ひとつ、50万の価値」、心底信じて 自信満々で、夫に見せたら、
これまた、似たもの夫婦。
素晴らしい作品だ!ということになって、二人して、校正した。
「・・・の向こう」というより、「・・・・越しに」がいいよ。
「が」にしようか、「に」にしようか、あれこれ、これあれ、喧嘩もしながら・・・・
賞金獲得は間違いなし!のはずであったのに、・・・・紙上に私の名前がない。
次男もやってきて「僕が探したら見つかるかもしれないよ。」
「あっ!」 『えっ?』
「○○子だ。子がついていなきゃ、おかあさんの名前だ」
『おしい!かすってるねぇ』
私の応募作品を子供に披露したら、紙上の入選作品と読み比べながら、
「お母さんのもいいよ。なんで、入選してないんだろう」
似たもの夫婦ならず、似たもの親子だった。
夕方帰宅した夫に結果を知らせたら、「えっ,入選しなかったって?」
「選者のお気にめさなかっただけだよ。」
102万句以上もの応募があったのだから、
まっ この結果は当たり前といえば当たり前。しかしなあ・・・・・
入選したあかつきには、「食事付き日帰り温泉」を友人に約束したし。
入選したあかつきには・・・と何人にもいってるよなあ
「お母さんはサザエさんを越えた!」ですって。
以前”磯野波平”をも、越えたのに。

ここ数ヶ月、ときあれば応募した句を話題にして、新しい句も作ったし、
獲得賞金のことも話してああだ、こうだと楽しかった。
うぬぼれてみることは、精神衛生上、非常によい。
ほんとうなら、本日、入選句、応募作品を堂々公開!のはずでしたが、
厚顔無恥も、うぬぼれも、ひとまずこれでおしまい。