ちょっと立ち話 | 盗人(ぬすっと)歩きですって! | 2001/4


ひきだしの中を整理していると、なにやら怪しげなものがでてきた。
なんだったっけ?和紙を広げて見ると、茶道の御免状だった。
おっ、そうだった。裏千家の御免状を持っていたのだ。
そう、そう・・・・・・

私は学校を卒業した後帰省して、就職した。
学生時代、剣道部に籍をおいて色気のない生活をしていたし、
就職したあとも恋人もいないのを両親は心配していた。
お見合いで結婚させようと画策して、
茶道や華道なども特技の項目にいれるために、無理やり習い事もさせられた。
(当時、釣書というのがあって、自己紹介のようなものがあった。
釣書なんて、今考えると大笑い、釣りですよ、釣り)

茶道の最初のお稽古だったかな。部屋の入り口からしずしずと歩いた。
何回か出たり入ったりしてると、私にだけ先生は、ぴしゃり!と言った
「M さん!盗人(ぬすっと)歩きは、やめなさい。」
(??盗人歩き?なんで?わたしだけ?)
きょとんとしていると、
「つま先立ちして歩くのは、盗人歩きです。」 『はい、すいません』
(はあ、盗人みたいですね〜盗人、盗人)

私は剣道は結構強かった。
小手面、面で、素早い動き、瞬発力もなかなかのものだった。
その剣道でつちかわれた歩きは”つま先立ち歩き”、
先生に言わせると、盗人歩きだそうな。(納得)
しかし、褒められる事もあった。
「あなた、ひしゃくの持ち姿、いいわね。」 『ありがとうございます』
(そりゃそうだろ!竹刀を持つ腕の位置や、肘の張りかたと同じさ!)
私は心の中でニタニタと笑った。だって、
”ひしゃく”の仕込み刀で、目の前のどうにも相性の悪い先生を
右ひざを立て、上段の構えから袈裟がけにすぱっと切りつける〜
なんて思いながらお稽古していたのですから。
先生のお教えの甲斐あって、
盗人歩きの、仕込み刀の生徒も立派に御免状が取れました。
それと、お見合い結婚も成立しました。
はあ〜今の夫です。