ちょっと立ち話 | おもしろい事ないかなあ | 2000/11

家を出て、一人暮らしをしている長男と話をすることは少なくなったが、
それでも、様子伺いの電話をすると、よく話をしてくれる。
学校のこと、友人達の事、彼女のこと、等など、ずいぶんと長電話になる。
いいアドバイスもコメントもしてやれないが、
ふん、ふんといいながら、聞くのは楽しい。
ありがたいことに、感謝の辞もきちんと言えるようになって、
”よいしょ” もしてくれて、ほろっ・・としたりする。
しかし、最近、楽しいと言ってばかりではいられなくなった。
というのも、あいつめ、私に説教をするようになったのだ。

「電脳おばさんもいいけれど、最近パッチワークはどうしたの?
職人のようないい仕事するのが、お母さんの売りだったでしょ・・」
から始まって、あれや、これや。ごもっともで、なんのいい訳もございません。
しかし、最近すこし気に入らないコメントをもらった。

「あれこれ興味を持つのもいいけれど、もうちょっと落ちついて、
そろそろ、お父さんの足にまとわりつくような生活をしたら・・・・
二人でひなたぼっこするような・・・」というものだ。
えっ?私は唖然とした。
なんてことを言ってくれるか・・・
19歳の青年の目には、50歳前後の人はずいぶんと老人にみえるのかしら、
それとも、・・・・・他になにか? ありますの?
夫と二人で、大人びた子供の言葉に笑った。

「あんたたち、申し訳ないね。人生80年。まだ30年も残ってる。
ひょっとしたら50年も残ってるかも。楽しい事もいっぱい見つけたし
まだまだやりたい事が山ほどある。
お父さんの足にまとわりつくと、お父さんは慣れないから、きっと転ぶ。
お気に入りの詩人たちのようにはなれないでしょうが、
心はまだまだやわらかで、恋もできそうなくらい軽くはねている。
だから、ご迷惑かもしれませんが、これからも
一層飛び跳ねるし、電脳おばさんも磨きをかける。
さあ〜ってと、なんか、おもしろい事ないかなあ・・・・」