ちょっと立ち話 | 専業主婦考 | 2000/11

最近話題になってる「くたばれ専業主婦」「ふざけるな専業主婦」(石原理沙 著)
こればかりでない。
専業主婦の無能をあげつらう女性評論家の
口角泡を飛ばしながらののトークバトルショーがTVでも放映される。
(きちっとした討論ではなく、言いたい放題の見世物ショー)
あまりのおろかさに専業主婦たる私は反論する気にもなれない。

配偶者控除、配偶者特別控除、からはじまって、
寡婦となったときの養育費の支給などなど。
夫と死別した専業主婦には手厚いが、
離婚して懸命に子育てをする主婦には呆れるほど冷たい。
こういった税制の専業主婦保護をとりあげられての反発なら、
ごもっともだし、その恩恵をうけているわたしでも、この保護政策を政府に
返上して差し支えない。
しかしね、どうしてこう束ねた総括しかできないか。
職業を持っていようと、専業主婦であろうと、その評価は千差万別。
個人の資質の違いは大きい。
こういう女性評論家達は、女性の権利とか、自由とかを主張していながら、
彼女たちこそが、一番女性を蔑視している様に思えてならない。
私達こそは、自立した完成した人間だけれども、私達以外の女性は・・・
ということらしい。

5年以上も前のことになりますが、
訪問販売の女性と親しくなって、楽しく話もするようになったある日のこと。
ちょっと気を許したのか、私に向ってこう言い放った。
「専業主婦って、体のいい売春婦みたいなものよねぇ」
仕事を持っておられる人達だけが集まって悪口を言っているのなら
勝手におっしゃててもよろしいですが、よりによって私にいうことはない。
はあ・・売春婦ですかあ・・
なんにもしないで家にいて、することといったら、夫相手の夜の仕事
ということらしい。そんな主婦がおいでになるのなら、お目にかかりたい。
もっと深読みをすれば、売春婦とて、壮絶な仕事ですよ。

女性は同姓の足を引っ張り、蔑視することで、
相対的に自己を確立するのが得意らしい。
職業をもっているとか、夫に養われているだとか、
それは、家庭の個々の問題だし、妻、母そのなりあいも個々の判断のもの。
それよりもっと人間としての在り方のほうが、ずっと興味深い。
税の平等がきちんとなされれば、こういったトークバトルはなくなりますか?
そういった問題じゃないのか〜