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ちょっと立ち話 | | 2006/4


午前中の仕事を終えた土曜日の昼下がり
庭の草が気になっていたけれど、家の仕事もせずにだらだらとTVの前に座っていたら
おばあさんみたいに眠くなっきた。ごろんとしようかいなあって思っていたら
夫が急に帰ってきて、さっ!お花見に行こうて言う。やれそれ急がされて出かけた。
全国桜100選にも選ばれている三刀屋土手まで車で30分。
中国からの黄砂のせいで、山の景色がすすけて見えてちょっと残念だったけれど
途中 白く淡い桜の中にあって、モクレンの花がひときわ艶やかだった。
以前友人が”モクレンの花は空に向かってわっはっは”って教えてくれた。
毎年毎年、この”わっはっは”を思うと、自然と元気が湧いてくる。
土手に到着。本当にみごと。これほどの桜は近年見たことがない。
今年は寒い時期が続いて急に暖かくなったので桜の開花がいっせいで、見事に咲きそろったのだそうだ。
桜の花びらは可憐で、群れて咲いてふっくらとしている。
ごつごつした樹木の老獪さにやさしく羽衣を着せようというのかしらん
鼻を押し付けてみたけれど、香りはしなかった。
同じように鼻をくっつけていた人を何人も見たから思うことはみんな一緒なんだ。
誰しもあの桜餅の香りを期待するのだけれど、はずれ。やっぱり桜には香りは似合わない
長い土手の桜のトンネル。グループで来ている人が多く、楽しそうな話声が混ざリあう”桜祭り”
来年も、再来年も、もっと先の春も、お花見はあなたと二人で来るのかしら・・・・
短い花の時期。次の雨でこの花も終わるのだろう。
むかし紀 友則 君が言っていたけれど
しづ心なく散っていく桜の哀しみ・・・・って。
咲きそろった美しさは言うまでも無いけれど、桜の散り行く姿はいっそう艶やか。
桜吹雪の中で、笑いながらいつまでも両手を広げてぐるぐる回っていたいのだけれど・・・