ちょっと立ち話 | 笑ってる場合ですか |

2000年夏。私はすっかりパソコンにとりつかれておりまして、
明けても暮れても、PCの前に座り込んでおりました。
学校から帰ってくる子供たちも、まずPCが置いてある場所に来て、
そこにいなかったら おかあさ〜んと大声を出す。
台所から顔を出すと、な〜んだ、台所か!
普通お母さんというものは、台所に居るもんです。
守備よくPCの前の私を見つけたら、
安心して、”ただいま” ”おかえりなさい”の挨拶完了となりますから、
なるだけ、PCの前に居てやったほうが、家族安泰です。

前置きが長くなりましたが、末娘の中学の修学旅行前日。
「朝 5:50集合で、6:00 完全集合。(完全集合とは、点呼完了のこと)だから」
と、娘にいわれ、
『5:00には起きて仕度しようね・・起こしてあげるから』と約束しました。
それなのに、私は朝2:30ころまでPCを触ってて、寝たのが3:00
おまけにビール入り。普通なら 5:00に起きられる訳が無い。

翌朝 6:00 電話が鳴り響き、夫が応対した。
「学校からだけど、どうしたんだろう?」
『どうしたんじゃなくて、修学旅行!すぐ行きますからと言って!!!!』
               *
『hiroko もう6時だよ』
「あ〜、お母さん〜 すぐ学校に遅刻連絡して」
『学校から連絡があったの!』 「もう最低〜」
               *
『今からは、なるだけゆっくり行動しましょう。』と話して、
ものの数分で仕度完了。
「お母さん 朝ご飯は今日は、いいわ!」
『そうね ちょっとがまんしようね』
(そういう悠長な問題じゃないのですが・・・)
車に乗り込んで、謝った。
『今日はとんだことになって、ごめんね』
今まで顔面蒼白だった娘が、ケラケラと笑った。
「別にお母さんが悪いわけじゃないよ。4:30に一度起きたんだけどなあ・・・・
グループリーダーとしての面目まるつぶれ。みんなに遅刻だけは許さんなんて
言ってた私がだよ。もう笑うしかないじゃない!!」
学校に着いた娘は 背筋をシャンと伸ばしていたが、頬をすこし赤くして、
整列しているみんなの中に入っていった。

危機管理と自立が問われる時代、この娘
すばらしいと思ってくださいますか!