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ちょっと立ち話 | 話を聞こう | 2005/05


もう、ずいぶん昔になるけれど、子供達がまだ小学生だった頃、PTAの講演会があった。
演題は「子供の話を聞こう」 結構 実のあるお話だった。
子供の話を聞きましょう。本当に聞いていますか?
聞いているつもりでも、自分の意見を言う時間にすりかえていませんか?
というものだった。
どんどん話を引き出すには、コツがあります。そのコツとは・・・・・・2つあります、と言われた。
1つは面白がって聞くということ、もう1つは、相手の最後の言葉を繰り返しながら聞くということ。
例えばこんな風に
「お母さん、今日ぼくね、教室でおしっこもらっしちゃた」
『あら、どうして?それで、先生は?パンツはどうしたの?』 なんていうのは、最悪。
『まあ、おしっこもらしちゃったの?』 で、充分という事。
「お母さん、私、告白されちゃった(今風に言えば、コクられたと言う)」
ニコニコしながら、『まあ、告白されたの?』
「お母さん、私、妊娠しちゃったの!』
・・・・ニコニコしながら・・・というのはちょっとねぇ。でも
『まあ、妊娠しちゃったの?』で充分なのだそうだ。
「今日 ××先生、むかつくわ!」 『む?むかつく?』
「▽▽君がぶつかってきて!!」 『ぶつかって来た?』
ともかくこんな風に。
いかにもありそうなことばかりを例にあげられた話で、涙を流すほど笑いながら講演に聞き入った。
この、”最後のことばを繰り返しながら話を聞く”という技はすごい効果をもっていて、
私は、この技一本で子育てをしたような気がする。
すべてに成功したわけでもないし、失敗もある。
子供達はもっとツワモノで、 調子の良いことだけを話してくれていたような気もするけれど・・・・
まっ、我が家の食卓は喋る順番待ちで、いつも賑やかで楽しかった。
さて、そんな楽しかった子供達も家からいなくなって、夫と二人だけ。
「疲れたなあ」って言われたら、『疲れたね』 といいましょう。
『私だって疲れているんだから!』 なんて言わないようにしましょう。
先日、遠縁のお年よりが亡くなられたので、車で往復6時間かけて葬儀に参列したが
日帰りで、おまけに義母と一緒だったので、緊張あれこれでヘトヘトになった。
「疲れたわぁ」 『疲れただろうなあ。ご苦労さん』
「今日、義母さんたらねぇ・・・」 『おふくろが?』
そうだ、そうだ、って言ってもらいながら、報告やら愚痴やら話して、なんかすっきりして、やっと気がついた。
話を聞いてくれてありがとうさん