ちょっと立ち話 | 送る日に・・・ | 2004/4


梅が香を 桜の花に匂わせて 柳の枝に 咲かせなん
たしか・・・私が中学生だったころ・・・教室の黒板の片隅に書いてあった。
どこぞの旧制中学の校歌の一節にもなっていた言葉らしかった。
良いところばかりを求めるのは大変なことだなあ・・って言うくらいの意味だと思うけれど
理想を追い求めるのは、難しいって言う意味だろうか
理想を求めて頑張りなさいっていう意味だろうか・・・

最近息子達の引っ越し騒動で列車や飛行機に乗ることが多く、
ちょうどの季節にあわさって、窓から過ぎる桜が咲き急いできれいだった。
ぼんやりした時間には、昔のことを思い出す。
綺麗だけれど 桜ってこんなに白っぽかったかなあ・・・・
「お母さん 芳朗は眠たいんじゃないの?」4歳ころの長男の言葉が聞こえたような気がした。
「あたまぎゃくし」2歳ころの次男が言った言葉も思い出した。
笑・・また涙の種になる。
それぞれが家を出る日の前夜
男だけで呑みに出ようってことになり、夫・長男・次男の3人を車で送って行った。
軍資金だよ!って言って夫に追加のお小遣いを渡して威勢良くしていたが、
寸前まで笑っていたのに、急に説明のつかない感情が流れて、
帰りの車の運転をしながら 一人声が出るほど泣いた。
何年か前にも同じことがあったような・・・
子供達がそれぞれに巣立つとき、どうしても越えなければならない溝が有る。
私は弱虫なもんだから、毎度泣かずには越えられない。

柳には花などいらなくって、しなやかな枝が信条というもの。
桜も香りなく散り行くものだし、梅の花も然り。
それぞれがそれぞれの持ち味があって、納まりが良いっていうのがいい。
色々なことがあると思うけれど自分が自分であること あるがままを大切にしてください。
精一杯頑張って 自分の長所で勝負してください。
幾つになっても、お父さんお母さんの前では子供のままで わがままで居ていいです。