ちょっと立ち話 | ムカデ退治 | 2003/10


キンモクセイの橙黄色の花の色も茶色にくすみ、香りもおわった。
ケヤキの葉も夏の木陰を作ったお役目も終わり、後は風に吹かれるまま散り行く。
ビオラの苗は植えられたばかりで、華やかに咲きそろうまでには時間がかかるだろう。
地植え用のシクラメンはツンとして凛々しいが、上手に霜よけができるだろうか。
秋の庭は、まだまだ元気だけれども、すこしかさかさして見える。

今日は早朝から町内の溝掃除があって、私はゴム長靴姿。
ちょっと溝臭いし、お風呂にでも入ってすっきりしようとおもっていたら・・・・夫が起きだして来て
ご苦労さんって言った後、「今日は生垣の剪定をしようか」っていう。
そういえば、生垣のベニカナメ、ちょっと間延びしているね。
剪定した枝を集めたり草取りをしながら、庭にはいろいろ面白いものが見つかる
お〜蛇の抜け殻発見!巨大ミミズ発見!ぎゃおぅ〜〜ムカデ発見!!
3センチくらいで小さいけれど、ムカデはムカデだ。噛まれると痛いんだよね。
これ、どうしよう・・・昔々どこかで読んだお話の中に・・・そうだ!!
私は小枝でムカデを押さえつけて、ぺっ!と唾を吐きかけた。
口中の唾をかけたら ムカデもだんだん弱ってきて動かなくなった。
ムカデはいつも夫婦で行動しているから、一匹見つけると、必ずもう一匹いるはず。
そう思ってゴム手で土をまさぐっていると、案の定 居た居た。
二匹めのムカデも小枝で押さえつけて唾を吐きかけたけれど、
最初の一匹めで、使い果たした唾、なかなか口の中に貯まらない。
口を閉じたまま、「う」「い」「う」「い」と口を動かして唾を貯め、やっとムカデ二匹退治。
揚々と事のてんまつを夫に話したら、
「どうして唾なんて吐きかけたんだ?」なんて聞く。
だって、・・・・
『昔々、琵琶湖の南東にとても巨大なムカデがいてね。
藤原鎌足の子孫の”藤原秀郷(ふじわらひでさと)”がムカデ退治に行ってね。
最初2本の矢を打ち込んでも、どうにも効き目がない。
そこで、最後の矢に唾をつけて矢を放ったら、
見事に眉間に当り ムカデ退治に成功したっていう話があるのよ。』

『本当にムカデ、死んだのよ。見てごらん!』
そういってムカデの死骸を見に行ったら・・・・
不思議。一匹は確かに死んでいたが、もう一匹が見当たらない。
『あれぇ???さっきは弱って動かなくなっていたのに。』
「あのねぇ、唾にどういう力があるかは知らんけどねぇ・・君の唾で溺死したんじゃないの?」
「それか死因は胴体切断ってところだね。」
『唾による溺死なんかじゃない。唾のムカデ殺傷能力は確認済みよ。』
『中国では妖怪全般に唾が効くとも言われているんだから』
「じゃあ〜どうして もう一匹は逃げた?」
『最初の一匹めで、唾を使い果たして、口の中にたまる時間がなかったからよ。』
「笑 やっぱり死因は唾に溺れての衰弱と、胴体切断だ。」
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経験上、一番効果的なのは、熱湯をかけることです。 効果てきめんです。