ちょっと立ち話 | お急ぎです! | 2003/2


家事を中途半端に終えて、洗面台に立つ。
朝シャンして、シュートヘアの寝癖のある髪を整えたあと、
ぺッ、ぺッ、ぺッとファンデーションを塗って、ひょいと眉を描いて、
簡単だけれど、それでも何一つ手抜きしないで、お化粧を済ませる。
TVの時刻表示を見ながら、毎日数分の違いも無く仕度する。
いつものように出かけようとしたら、電話が鳴った。きっと義母だわ・・・・・
だいたい、間の悪い時の電話は十中八九義母。
時計を気にしながら話しを聞いて受話器を置いたら、、いつもの出発の時間より”3分”遅い。
この3分というのが重大で、遅刻ギリギリの境界時刻。
コートとマフラーを引っ掛けて、早々に車に飛び乗った。
なんでいつもこんな時間に電話してくるんだろう・・・と、今度は救急車のサイレン音。
間の悪いことは続くものだ。交差点で止まって待った。もう早く通り過ぎてよ・・・・・
目の前の交差点で救急車は右から左に走り過ぎて行った。
ご存知のとおり、救急車は低速にはなるけれど、信号関係無くどんどん進む。
その後信号が青に変わったので左折すると、さっきの救急車の後ろについて走る事になった。
あと2つの信号を過ぎて右折すると、4〜5分で職場にいける。残された時間はあと10分もない。
私には独特の才能がある。この才能とは・・・断崖絶壁の淵から生還するという・・・・
今日も遅刻という断崖。・・・・妙案が浮かんだ・・・
私はずっと救急車の後を走ることにした。
2つの信号を無事通過。・・信号関係無く・・・・快走!
私の事、救急車で運ばれている人の家族かなんかだったら、これもありかと・・・
おかげさまで、遅刻もせずに職場に到着。この快挙。嬉しくって笑いが止まらない。

あ〜〜お咎め下さいますな!
私だって半世紀生きてきて、叩けば前が見えないほどの埃が出る体。
酸いも甘いも知っておりまして、次からはこんな事は致しません。
しかし、こんなチャンス、2度と来ない